乳輪の手術

妊娠や授乳、肥満やバストの肥大などで、大きく広がった乳輪を小さくする手術です。
体格やバスト全体の大きさとのバランスが大切ですが、通常は直径が30mm～35mmの大きさが自然に見えます。手術には、乳頭の周囲の乳輪を切除する方法[乳頭周囲法]と乳輪外周を切除する方法[乳輪外周法]の2種類があります。

乳頭周囲法

乳輪外周法

手術法

1. 坐位にて切除する皮膚のデザインを乳頭周囲または乳輪外周に描きます。術後の乳輪の直径を35mmくらいに設定します。患者さんは結果を坐位または立位で見ることになるからです。
2. 局所麻酔にて、デザインに沿って皮膚を全層切除します。
3. 切除した外側の皮下に巾着縫合を行い乳輪を縮めます。
4. 切開ラインを縫合して終了。

麻酔法

局所麻酔法

手術時間

約2時間

手術後の経過

手術の限界

• 傷痕の拡大：特にバストが大きい場合や下垂が大きい場合には、術後傷痕（縫合線）が徐々に広がって拡大する場合があります。
• 乳輪の形：新しい乳輪の形は正円になるようにデザインしますが、術後乳房の重さなどによって乳輪の形が縦長くなることがあります。
• 左右差：人の身体は元々わずかな左右非対称で、元々のバストの形・乳腺の大きさ・乳輪乳頭の位置などの影響で術後の結果に左右差が出ることがあります。

手術の合併症

• 乳頭周囲や乳輪周囲に出来た傷痕は、徐々に色が薄くなって目立たななくなりますが、稀に肥厚性瘢痕の体質があると、赤く盛り上がって治療が必要になることがあります。

乳輪の皮下にはモンゴメリー腺という皮脂腺があって、妊娠授乳などで肥大化して目立つことがあります。
これは簡単な手術で切除することが出来ます。

手術法

• 局所麻酔にて、目立つモンゴメリー腺を小切開し切除して細い糸で縫合します。

手術時間

1か所10分

手術後の経過