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Vol.5 部長、とっても若くて素敵になりましたよ

今月は珍しく48歳の男性のお話です。大手広告会社の営業部長をしてみえるとのことで、カウンセリング時のお話も大変に上手で同性の私から見ても中々魅力的な男性です。以前TVでよく流れた某社の車のコマーシャルで、部下の女性の失敗を自分が被って謝るあの男らしいナイスミドルの男性のイメージです。

そんな人生に自信あふれて見える男性の口から出たのが、「自分は若い時からこの大きくて低い鼻と重く被った眠そうな目が嫌いで仕方がありませんでした。学生時代はスポーツ万能で成績もマアマアだったせいかクラスの色々な役もやりましたが、社会人になったから初めて会う人がいつも自分の大きな鼻を見る視線を痛いほど感じました。多分この鼻と目のせいで女性には何度も振られました。だからこそ負けたくないと思って頑張って来ましたが・・・」という胸の痛みを語って頂きました。私も同じ年代の男性としてこの男らしい魅力溢れる男性の長年の悩みをどうにかしたいという意欲が湧き上がって来ました。

X線などの術前検査の結果、この男性には鼻骨縮小術・隆鼻術・鼻尖縮小術・鼻翼縮小術及び上眼瞼切開術を同時に行うことにしました。特に鼻骨縮小術は鼻骨の両側を細いノミで切って内方へ移動して鼻を細くする手術で今回のメインです。長時間に及ぶ手術でしたが無事終わり経過も順調で、1ヶ月後に来られた時には大きくて低かった鼻が細く高く品の良い鼻になっており、眠そうだった目ははっきりとして相手に目力を感じさせます。と同時に全身からは自信がみなぎっていました。

周りの反応が心配だと言っておられましたが、会社の女性社員からは「部長、とっても素敵になりましたよ。」の言葉で一安心。しかし一番気にしていた奥様からは「その歳でイケメンなってやっと私と釣り合いが取れたわね。」と言われたそうです。

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Vol.4 お父様とお母様が待合室でお嬢さんを挟んで大喧嘩(その2)

(前の記事の続き)さて前号でご紹介した24歳の女性は、眼瞼下垂の手術と目頭切開術を行うことになりました。

手術は弛んだ挙筋腱膜をリフトアップする方法ですが、左右のバランスと自然な目の形を造るのに熟練した技術と経験が必要です。目頭切開術はモウコヒダを修正してソフトで切れ長な目にします。

ところが手術当日に予想外な事になりました。突然その女性のご両親も一緒に来院されて、手術に大反対されるお父様と賛成のお母様が待合室でお嬢さんをはさんで大喧嘩になってしまったのです。結局、私が仲裁に入り2時間近くもお話しする羽目になりました。原因はお父様の目を見てすぐに分かりました。お嬢さんの目がお父様と全く瓜二つだったのです。

お母様の目はクッキリとした大きな二重です。色々とお話しましたが、お父様は「親から貰った顔にメスを入れるとはとんでもない!人間大切なのは外見ではなく中身だ!」という典型的な考えです。勿論お父様の考えにも一理はあり、また自分に似た娘の目を変えてしまうことへの寂しさもあったのでしょう。ただお嬢さんのカワイイ目になりたいという希望も叶えてあげたい。そこでお父様に手術内容や安全性をお話した後にこう切り出したのです。「お嬢さんの目は確かにお父様のDNAを引き継いでみえますが、お母様のDNAも半分入った目にしてあげたらいかがですか?」この一言でお父様は納得されたようです。

手術は無事終わり、結果も大変に良く、後日お父様がとても喜んでみえるお聞きました。娘の目が自分にとてもよく似て(?)可愛い顔になったと言っておられるとのことでした。どんな父親も自分の娘は可愛くて仕方がないのでしょうね。

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Vol.3 お父様とお母様が待合室でお嬢さんを挟んで大喧嘩(その1)

今回は24歳の女性のお話です。第一印象は暗~い感じのする方でした。お話を聞いてみると、小学生の時から顔のことでいじめにあったとのことで、楽しい思い出は殆どなかったと言われました。私は歳のせいか小さい頃は楽しい思い出ばかり(?)の自分と比べて思わず同情してしまいました。

診察の結果、先ず暗い印象は目にありました。昔から「目は口ほどにものを言う」というように、人の第一印象は目で決まります。初めて会った時、その人が優しそうな目、元気そうな目、若々しい目をしていると、実際はどうであれ、優しい性格で活力もあり年齢も若く感じるものです。まさに「目力(メジカラ)」は強力です。

その女性は上瞼の皮膚と眼窩脂肪が多くて被っているだけでなく、目瞼下垂といって上瞼を持ち上げる挙筋の力が著しく低下していました。そのために重い瞼を持ち上げようと自然に眉毛を吊り上げるため額には年齢に似合わないシワが沢山出来ていました。またその方の目頭には、日本人の6割ほどに見られると言われているモウコヒダがあって、目の横幅を狭くしているため、目の大きさを更に小さくしかもキツイ印象の目つきになっていました。ご本人には、可愛くて優しい目になるために、眼瞼下垂手術と目頭切開術が適応であることとその方法などを詳しく説明して、手術を受けられることになりました。ところがこの方は、その後手術までに色々な波乱があった為、大変印象に残っています。(次の記事に続く)

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Vol.2 院長は患者さんを2度も泣かせたと言われてしまいました

今から4年前のことですが、20歳の女性が豊胸術を希望されて来院されました。

「天は二物を与えず」といいますが、その女性はとても綺麗で上品な方でどこかのお嬢さんという雰囲気でしたが、バストが殆どないくらいに小さいのが服の上からでもよく分かりました。

美容外科は初めてということで少々緊張してみえたのでリラックスして頂こうと思い、職業上身につけた経験?から「バストはアンダーが67cmのBですね?」とずばり言ったところ、「すごい!服の上からでも分かるんですか?」と感心されてしまいました。それで緊張が解れたのか、その方が今まで自分の小さなバストでどれ程悩んだか、家が裕福でなくて苦労されたことやアルバイトをしながら大学へ通っていることなどを親しくお話して頂けました。

さて手術当日、私から声をかけて「昨夜はよく眠れましたか?さあ今日は今までの悩みをなくして新しく生まれ変わる日ですよ。」と励まして、手術は順調に進みました。当院では手術中にバストの大きさや形が確認出来るため、途中で見て頂いたところ、突然に泣き出されてしまいました。痛みはないはずなのにと思い聞いてみると、何とご自分のバストを見て感激されたとのことでした

手術の結果は非常に良好で、最後の検診の日に「先生に出会えて私は今までの人生を変えることが出来ました。本当にありがとうございました。」と言われてまた泣かれてしまいました。

スタッフからは院長は患者さんを2度も泣かせたと言われてしまいましたが、最後の言葉の意味が分かったのが、ある雑誌でその女性が大きなミスコンテストで入賞した姿を見た時でした。今でも私の心に誇りとして残っています。

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