小木曽クリニック院長の小木曽です。
先日行ったオトガイ修正形成術の写真です。
当院は、顔面輪郭形成術の患者様が全国から来られますが、修正手術は地元よりも遠方からの方が多いのが特徴です。
顔面輪郭形成術に限らず、どのような手術も再手術は初回手術よりも難しくリスクも高くなります。
今回は、他院での典型的なオトガイ先端部中抜き手術後の修正術で、当院では数多く遭遇する手術です。
再手術は術後の骨膜癒着が強く剥離がしにくいのですが、この方の場合は分節骨が中抜きと同時に後方へ移動してあったため裏側の組織剥離操作が通常の直視下ではできず殆どブラインドでの剥離のため余計に難しかったのですが、中抜き接合部に入り込んだ組織や裏側の二腹筋付着部も出血も少なく剥離出来ました。
当院のオトガイ広範囲骨切り術では、オトガイ神経の周囲組織からの剥離分離がポイントになりますが、今回は前回術後の癒着に加えてオトガイ孔から出る神経が細い2本の分枝を伴っていたため神経剥離操作も注意が必要でした。
また通常はチタンプレート固定が一般的ですが、この方はワイヤー固定してあったため、抜去時にワイヤーが途中で切れてしまいそのまま骨切りせざるを得ませんでした。
今回は予想外に中々難しい修正術でしたが、出血も少なく順調に終了し、麻酔から覚めた患者様に腫脹前の結果を見て頂いた時には大いに喜んで頂けました。
最近何年間は、患者さんがYahooやGoogleの検索サイトからHPを見て来院されることが多かったのですが、1~2年くらい前からTwitter、Instagram、YouTubeなどのSNSを見て来られる方が急増して来ました。
特に顔面輪郭形成、鼻形成、そして(何故か)目尻グラマラスライン形成などは、SNSを見て北海道から沖縄まで全国から来られるようになり、誰もが自由に発信できるSNSの影響力を改めて大実感!!
本日は、北海道からの患者さんのオトガイ広範囲骨切り縮小術でしたが、2時間半で予定通り無事終了。TIVA (total intravenous anesthesia)麻酔のお陰で、従来麻酔とは比較にならない安全で快適な早期覚醒のday surgeryが可能になりました。
新しく購入したフクダコーリンの最新の生体情報モニターも大画面で見やすく、麻酔科医の評価も上々。
今年のゴールデンウィークは名古屋市が「まん延防止等重点措置」中にも関わらず、クリニックは全日程が顔面輪郭形成術で埋まる異様なハードスケジュール。昨年の非常事態宣言時と比べ患者さんは全国から来られているが、これもコロナの自粛疲れの反動?名古屋駅前の時計台広場も昨年と今年の人出の違いは一目瞭然!
顔面輪郭形成の分野も医療技術の進歩により、高解析の3DCT、3Dプリンターによる透明立体モデル、新規に取り入れた骨切り予定ラインに合わせたレジン作製など、益々安全かつ精巧なオペが可能になりました。一緒にオペに入って頂いた三輪先生、TIVA麻酔の橋口先生お疲れ様でした。
レジン(合成樹脂)を用いてさらに正確な顔面輪郭形成術が可能になりました。